日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

5月14日(木)

同業の仲間から、持続化給付金って振り込まれました?とLINEが来る。なんにも振り込まれてないよ、と返信する。そういえば、休業協力金も。

時々ふと思い出して、ネットバンクで入金確認したりしてしまうけれど、ほとんどの時間は目の前の仕事しか見えていないので忘れてしまっている。いま気を揉んだところでどうにかなることでもないので、それくらいの感じでいようと思う。

(その仲間が最初「地獄化給付金」と誤記していて、笑ってしまった。地獄化!)

 

定休日明けらしい一日。メールやTwitterやオンラインショップから、いろいろなお問い合わせやご注文をいただき、お返事したり対応したりしているうちに終わった。

思いがけない贈り物が届き、見ると、先日ご注文くださり数年ぶりにメッセージを交わした、旧店舗の頃の常連さんからだった。ユーモラスな小さなぬいぐるみに癒されながら、改めて、日々いろいろなかたちで気にかけてくださる、こうした方々が支えてくださって、今の徒然舎があるんだなと、しみじみと思う。これはこの先ずっと忘れちゃいけないこと。

 

風呂に入りながら、池袋・古書往来座Sさんのブログを読む。最低限の人にしか会わず、わたしの日々よりずっとほんとうの休業に近い暮らしのなかで、静かに、見えてきたものを淡々と綴るその文章に触れ、ああ、羨ましい、という気持ちが湧き上がる。憧れる。自分は結局、現実的で俗物的な人間だよなあと改めて思う。

しかしそれが自分なのだ、と、40もとうに過ぎたわたしは受け容れられるようにもなったのだった。自分は自分ができること、向いていることを、全力でやるしかない。そのことが誰か一人のためにでもなれば、生きた甲斐がある。

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母の日の贈り物として本を選んでほしい、という常連さんからのご依頼。がんばって選び、包む。