日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

2021-01-01から1年間の記事一覧

6月25日(金) 古本屋にも時は流れる

イベント準備が気になり続けているけれど、今日は毎月末の税理士さんの監査。今日はちょっといつもみたいな雑談は余裕ないんです、ごめんなさい、とことわって早々に必要書類をお渡しし、チェックしてもらっている間に倉庫へ。 荒れ果てた(ように私には見え…

6月24日(木)

人の行動というものは、なぜか共鳴するもので、店頭という砂浜に立っていると、ザパーン、ザパーンと波がやってくるのを日々感じる。満潮もあれば干潮もある。今日は買取の大波が連続して来た。 古本屋は買取が要。とてもありがたい、嬉しいのだけど、買取作…

6月23日(水)

休みの日は早起き。眠くなったらまた眠れるし。 わかめうどんと、冷凍焼きおにぎりにチーズとじゃこを乗せてトースターで焼いたものでブランチ。 休みの日の楽しみのひとつ、ダイアンのよなよなをLINE LIVEで見ながら。格闘技の話とか、あんまり興味ないしよ…

5月25日(火) 遠き市場の日々

今日は業者市運営のために名古屋へ、必要至急の外出。 前回の市場以来ひと月以上ぶりの名古屋は、街のあちこちがどこか変わってしまっているようだった。ズボッと建物が消え、やっつけの駐車場になっている風景はショックだった。 古書会館の中では水すら飲…

5月24日(月) 厚さ1センチの半年

やっと、補助金の事務から解放される!(明日これを投函すれば) もう、ほんとうにほんとうにしんどかった。こんなことなら諦めてしまおうとさえ思った、何度も思った、けれど、お金は欲しい。こんなときだから、なんとしても欲しい。 今わたしがここでコロ…

5月19日(水) Distance

ずっと、この半年くらい、頭と心の一隅を占め続けていた補助金の事業報告書を、昨日なんとか8〜9割完成させたので、心のつかえが少し減る。あともう一踏ん張りだ。本来なら10日後だった古本屋講座も、先週延期を決めたので、出鼻を挫かれて残念ではあるけ…

4月6日(火) わたしが遺せるもの

芸人ラジオを梯子していたら、くるりの「東京」を2回も聴いた。そういう季節だ。こういう曲を聴くと自然とすぐに20代の気持ちになってしまう。もうあの地点には戻れないのが嘘のようだ。 死に向かって一直線に生きていくしかないのが人間なのだなと、ちょっ…

4月5日(月) T子さん

数週間前に買取本を預けてくださったまま、ずっとすれ違っていたT子さんにようやく会うことができた。査定額のお支払いをしつつ、いつものようにお喋りをする。 T子さんは前の店舗の頃から運んでくださる、わたしの祖母とほとんど変わらない年齢のご近所の…

4月4日(日) バックヤードにも思い出は積もる

暗い雨の日曜日。ほんとうに、春なのに毎週末が雨だ。もちろんガックリ売り上げが落ちるので、商店主としてはやり切れない気持ちだけれど、春の歓びのままに走ってしまう我々の気持ちに水を差しているのだとしたら、このご時世、悪いことばかりとも言い切れ…

4月2日(金) ほどよ古書店

やっと、年金事務所で社会保険加入の手続きを終えた。山積する事務手続きの中で、一番気を重くさせられていた強敵を倒せたので、少しだけ気持ちが楽になった。スタッフも、われわれも、ついに協会けんぽと厚生年金になったんだな。会社を辞めてから13年。自…

2月27日(土) コロナと在るまち

やり残していたお金のことを思い出して、朝礼のあと慌てて郵便局と銀行へ。土曜は12時半で郵便局のATMが閉まる。 店のすぐそばにできたマンションは、木を植えたり側道の整備をしたりしていて、そろそろ完成らしい。造っているうちに、世界はコロナになって…

2月26日(金) モスキートンはもう聞こえない

開店からすぐ、新スペースの工事前の計測など打合せ。ついに、動き出す。特に金額的に、初めてのことばかりで、ふと我に返ると怖くなってくるが、お任せしているのが信頼できる方ばかりなので、大丈夫だと思える。 午後からは、月に一度の税理士さんの監査。…

2月25日(木) 春の便り

昨日の人間ドックで飲んだ胃カメラの違和感が、まだなんとなく喉に残っている気がして、口いっぱいの飲み物をゴクリと飲んだりしてしまう。でももしかしたら、花粉のせいかもしれない。 毎月25日を過ぎると各種支払いなどでバタバタし始めるのだけれど、今月…

2月21日(日) 春に近づく

予報通り、ぐんぐん気温は上がり、予想通り、花粉はどかんと放出されたようだ。朝から顔面が痒くてたまらない。マスクと擦れて痛痒い。ざぶざぶ洗ってしまいたい。 朝礼のあと、100均用の文庫の仕分け。150冊くらい入る箱で200箱近く買わせていただき、去年…

2月18日(木) 連勤、胃腸が壊れる

火曜水曜と、ちゃんと休めないまま、徒然舎的な週初めである木曜を迎えたこともあって、今ひとつ気合が入らない。そしてとにかく雪がすごい。こんなにしっかり降って積もるなんて思っていなかった。身体も芯まで冷える。 火曜は名古屋で月に一度の、運営を担…

2月15日(月) 6万円もらって眠りたい日もある

土曜の夜、東北地方での強い地震をテレビで見ていた後からちょっと元気が出ない。ちょうど気圧もぐっと下がっているようなので、それも影響しているとは思う。それにしても、身体と心の芯に力が入らない感じで、お客様やスタッフの何気ない一言や仕草がドス…

2月13日(土) 「忙しい」古本屋

暖かさに誘われ、入れ替わり立ち替わりご来店くださるお客様の波。とにかく嬉しい。胸がいっぱいになる。けれどその一方で、レジを打ちながら、心の端で、早く本を値付けしないと!棚に並べないと!という焦りがどんどん膨らんでいく。 レジを打ち、紙袋に詰…

2月12日(金) 「今日もコロナか」

寒さが緩んできていることははっきりしているけれど、曇天は憂鬱だ。持ち上がりきらない気持ちのまま、市役所に歩いていく。今日で3度目だけれど、また書類の出し直しになる。ささやかな金額とはいえ、もらえる補助金はもらいたい。でもそのせいで、この日…

2月11日(木) 本が「生きている」棚

朝、テレビ番組の様子がおかしいので気づいた太閤堂に言われるまで、今日が祝日だということをすっかり失念していた。町の遠くに音楽が聞こえる。そうか、紀元節。(古本屋になって戦前戦中の本を自然に手に取るようになってから、そんな言葉も非日常でなく…

2月4日(木) 「文学のためにできること」

つい先日、偶然当店に通販の注文をしてくださった、大学時代の先輩から再度注文をいただく。 華やかでもなく真面目でもなく清貧だったわけでもない学生生活だったけれど、振り返ると一番学生らしいバカな思い出を一緒につくれた仲間たちと共に時間を過ごした…

1月22日(金) 本の顔

火曜日が市場だったため定休日と合わせて2日分溜まってしまった発送やら事務やらに追われるうち、昨日は終わった。スタッフも皆それぞれにバタバタしていたけれど、通販商品の発送を終え、頬を紅潮させながらお菓子を食べてひと休みしているスタッフたちは…

1月18日(月) 苦しい心の片隅に

昨日は、体調不良の影がちらつき、とにかく怖くなって早々に床に就いた。がんばれ免疫力。祈るような気持ちで眠り、起きる。よかった、元気だ。 定休日前の月曜は、特にスタッフが忙しい。開店から昼下がりまで、わたしが店番に入る。 先日に続き今日も本を…

1月16日(土) でも補助金は清く使われるべき

目と目の周りの痒み、目の周りの荒れと腫れがどうにもならなくなって、朝から眼科へ行く。先日行った皮膚科兼内科の「最前線」ぶりを目にしてから、アレルギーごときで病院にかかっては申し訳ないような気持ちで、じっとしていたのだけれど、そうだ眼科なら…

1月15日(金)

店の営業時間を17時までに短縮する、というのは、わたしにとってはある程度思い切った決断だったのだけれど、世の中はこうしたお知らせにもう慣れているからか、良くも悪くも反応はあまりなく、淡々と短縮営業の二日間は終わった。 気温が10度以上であること…

1月13日(水) 今を最善にするしかない

もちろんわかってはいたことだし取り乱しはしないけれど、ねえ、と思いながら、市長の防災無線を今日も聞く。外国人向けの部分が、前よりゆっくりと聞き取りやすく話されていた。 店にいったん寄ってショップカードと買取案内チラシを持ち、知立へ向かう。 …

1月10日(日) 瞼の上では春

今週に入り、いきなりやってきた。 花粉。 鼻は少しぐずぐずするくらいなのだが、今回はとにかく目にくる。痒くて、涙が出て、目の周りがかぶれる。目薬をさすと目の痒みは収まるものの、目薬で濡れると肌のかぶれはますますひどくなる。 寝ている間に無意識…

1月9日(土) 「ご来店お待ちしています」

出かけようと思ったら防災無線が始まり、「外出自粛を徹底してください」と市長の声。しかたないけれど、理解してはいるけれど、今から「ご来店お待ちしています」とツイートしていいのかな、と、心が絡まりながら出勤。外国語での防災無線が続いている。 朝…

1月8日(金) また追い駆けられている

気づいたらもう金曜だ。年末にリセットし、リスタートさせたつもりだった仕事のリズムがまた元通りになってきている。追い駆けられるんじゃなく、追い駆けたいのに。 今日は朝礼のあと、月例ミーティング。昨年末に、1年分まとめての振り返りミーティングを…

1月2日(土) 中東でもアグレッシブに生きられるか

いきなり連れてこられたのは乾いた中東の都市で、言葉もわからず、とにかくきな臭いこの街でこれから生きていくには、いったいどうすればいいというのか。 立ち尽くして辺りを見回すばかりで、一歩をなかなか踏み出せない。 今朝はこんな夢で目覚めたので、…

1月1日(金) 牛は平凡な大地を歩く

高村光太郎「牛」より 牛はのろのろと歩く牛は野でも山でも道でも川でも自分の行きたいところへはまっすぐに行く牛はただでは飛ばない、ただでは躍らないがちり、がちりと牛は砂を堀り土を掘り石をはねとばしやっぱり牛はのろのろと歩く牛は急ぐ事をしない牛…