日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

2020-01-01から1年間の記事一覧

10月24日(土) 今年初めて、野外で本を売る

起きられるかが心配で浅い眠りのまま、6時に目覚ましが鳴る。布団からなんとか体を引き剥がし出発。8時に名古屋古書会館に着く。ぽらんくん、リープくん、読点さんと合流し、お借りする長机を運び出す。途中、太閤堂が長机を大いに倒してわたしの頭に直撃…

10月23日(金) ロウム

月末が迫り、さらに年末もじわじわ迫り、各種事務が山積してきている。今日こそは手をつけ始めないと、と思うが、まずは午前中、美殿町まちづくり委員会のミーティングに出席する。今回も、新しいMAP作りについての詳細打ち合わせ。デザインなど制作の話に進…

10月22日(木) GOTO

やっぱり木曜はばたばたと過ぎてゆく。 文庫100均入替の日なので、スタッフに作業してもらいつつ倉庫で追加分を作っていると、もう昼に。一箱分で区切りをつけ(今回は「や」著者の箱。山本七平がたくさんあった)、いったん店に戻って、定休日に来ていたメ…

10月19日(月) 尚ちゃん

3時半の地震で目を覚ますと、太閤堂はまだ元気に映画を観ていた。二度寝では眠りも浅く、朝は久しぶりに尚ちゃんの夢を見て起きた。 尚ちゃんは、30歳の年末に肺炎で亡くなってしまった、高校の演劇部時代の友人。新卒で教員採用試験に受かり、結婚し、2人…

10月18日(日) 「この日常」のなかで

柳ケ瀬サンビルの日は晴れることが多い。秋晴れとまではいかないものの、昨日の冷たい雨は止み、スタートの11時前から柳ケ瀬方面へ歩いてゆくお洒落なカップルやファミリー、女性グループを見かける。斜め向かいの川島さんにも開店を待つ行列ができている。…

10月17日(土) 今日の半身浴は1時間10分

冷たい雨。寒くなるらしいとは知っていたが、後から聞けば11月下旬並みの冷え込みと。それにしては薄着すぎた。半外の作業場で半日を過ごしたので、久しぶりに、身体が芯まで冷えた。 日課である100均まつり用の文庫仕分け(今日開けた箱は中公文庫オンリー…

10月15日(木) いまと別の人生 / 光浦さんの言葉

久しぶりの日記。 難しいこと、悩ましいことが起きてくると、途端に日記が書けなくなる。もちろん胸のなかはパンパンで、言葉はむしろいつも以上に次々浮かんでくるのだけれど、そういうときこそ「書かないほうがいい」と思う。ひとりぼっちで独りよがりだっ…

10月6日(火) 1,377mへ

店は定休日だが、だからこその仕事をすることが多い火曜日。今日は、とある記念館へ納品へ。 そのご依頼をいただいたのは今年の初めのことだったが、具体的に話が進み出した途端のコロナ。紆余曲折あってようやく納品の日を迎えられたことに、わたしとしては…

10月4日(日)

いつでも雨が降りそうな、どんより暗い一日。100均の棚も外に出すことができず、久々に、手狭な雨天シフト。コの字型に収めるしかない100均棚はとても見づらくて申し訳ないばかりだったが、レジを締めたら今日は80冊も売れていて嬉しくなる。 外が薄暗い日の…

10月3日(土) ここに本があるから

忙しいとき、あっという間に時間が経ったように思うことが多いけれど、今日はそれではなく、全然時が流れていかない一日だった。治りかけで治りきらない腰痛のせいか、新入荷ワゴンの本を棚にさしながら店を手入れするのも、100均まつり用に文庫をひたすら仕…

10月2日(金) 雁

12時開店に変更して2日目。開店直後から、金曜日らしからぬバタバタ。開店が1時間早まることに、頭と身体がついていけるかな、と心配していたけれど、ありがたいことに強制的に動かされる。店内にいつもお客様がいて、本が触れられていることが、とても嬉…

10月1日(木)

猛烈な夏はきちんとあっさり過ぎ去って、秋らしい秋が来た。コロナ休業した春よりも、ずっとつらく厳しかった夏が終わった。やっと、終わった、と思えるようになった。 この場所で店を開けてから6年になる日でもあるし、今日からまたこの日記を書き始めよう…

8月4日(火) 聞き分けのよい古本屋

今日は、月に一度ある運営担当の市場。ウィズコロナ対応のスタイルで6月に再開してから、われわれは3回目の運営。 マスクや検温はもちろんのこと、古本屋同士の接触は最低限となるよう配慮され、会館内での飲食も禁止。みんなでお弁当を食べながら報告や相…

8月1日(土) 岡田さんと、「ハロー!やながせ」の頃

梅雨が明ければ猛暑が来る。暑さのせいか、第二波緊急事態宣言のせいか、それとも気のせいか。久々にカラッと晴れた週末のまちはなんだか静かだった。夕方近くまでぱらりぱらりとしかご来店はなく、スタッフそれぞれに作業が進む。 毎年、夏の初めと冬の初め…

7月31日(金) おっちゃん

月末、さまざまな事務が大詰め。銀行も混んでいて、通帳の磁気を入れ直して欲しいだけなのに結構待つ。 梅雨が去っていく空の下、歩いて市役所や商工会議所を梯子する。慣れない場所へ行くのは緊張するけれど、このコロナ禍に向き合うことが仕事の方たちには…

7月27日(月) 複雑化する第二波の世界で

「最近の若者は本を読まないからな!」 ーー「いえいえ、そうでもないですよ」 「本屋とか古本屋なんて商売は、もうやっていけんだろう!」 ーー「いや、うちは潰れませんよ」 頭ごなしに断定的に言われやすいこのふたつの発言。よほど身の危険を感じるお客…

7月9日(木) コロナメ

ここ数日の日記も少しずつ書き溜めてあったのだけれど、今日はもうそれを書き上げられそうにない。だいぶ疲れてしまった。 コロナとの先の見えない闘い。とはわかってはいたものの、店舗休業をなんとか共に乗りきってくれた戦友であるところのスタッフさんた…

7月7日(火) 古本屋はしぶとく生きる

濁流と化した木曽川を越え、名古屋古書会館での業者市へ。われわれ千中会主催の市場はひと月ぶり。今回も受付で手指消毒して検温をする。おでこを出して、36.6度。 降り続く雨にもかかわらず換気を重視しなければならない市場の湿度はものすごく、あらゆる本…

7月3日(金) tさん

薄暗いし雨が降りそうだし、朝からぼんやりしょんぼり。太閤堂は出張買取に出かけたため徒歩で出勤。とぼとぼと歩く。仕事が始まっても元気が出ず、ひとまず払込や記帳をしに郵便局へ。帰りに寄ったドラッグストアでバファリンと、コロナ後に初めて見た超立…

7月2日(木) ハローワークの三階

レジ袋有料化の初日。そうか今日からでしたか!と驚かれる方や、エコバッグ作ってくださいよと提案してくださる方や、気にせず5円で袋を買われる方など、反応はそれぞれながら大きなトラブルはなく過ぎた。 ただ、いつも均一本だけをたくさん買ってくださる…

7月1日(水) 12年目が始まる

古書鎌田さんが今日で開業10周年、というツイートを見てふと思い出したが、わたしも7月1日付けで開業届を出していたのだった。ということは今日で開業11周年なのだな。 あまりにも激動の日々だったし、とにかく一日一日を生きてきたので、節目がきても、いつ…

6月20日(土) 衝立もマスクも超えて

昨夜は眠りを優先したので今日書き終えました(6/21) --- 相変わらずの悪夢続きで2時間ごとに目が覚め、もういいやと4時に起き上がったら、せいやと粗品がカッコよかった。たぶん今日も眠いけど、閉店時間まで頑張ろうと思った。 気持ちのよい晴天。なに…

6月19日(金)

また雨。入荷したばかりの新刊書の波打ちが酷くて目を背けたくなる。明日の晴天を信じて、寒いくらいのドライと冷房をかけて対抗する。 注文した新刊書が入荷するのはいつも嬉しいのだけれど、きちんと紹介しなければ、というプレッシャーと、しっかり読む時…

6月18日(木)

またしても雨。昨日と一昨日はいい天気だったのに。 朝から手指が痒くて痛くてたまらず、店の営業時間前に皮膚科に行かせてもらう。初めて行く皮膚科は混んでいて、一瞬で診察が終わったけれど、「汗疱状湿疹」という病名を初めて知れてよかった。確かにこれ…

6月16日(火) 組織っぽくなる

今日は、店は定休日だけれど出勤日。火曜水曜に溜め込んだ通販対応や事務仕事を、すべて木曜にこなすのが大変になってきたので、今後は火曜も少人数で出勤していこうか、とシフトを組んだ途端に火曜担当アルバイトさんの転居。やるせない。 アルバイト募集も…

6月13日(土) 「死を想う」仕事

朝からずっと雨。昼、通販で手配した線香の代金をコンビニに払いにいく。岐阜古書組合から、鯨書房さんへ。コロナ禍で、ずいぶん昔のことのようになってしまっていたけれど、まだあれから半年も経っていない。このお線香で、やるべきとされた仕事は、すべて…

6月12日(金)

朝礼で、アルバイトスタッフoさんの転居をみんなに伝える。突然のことで驚かれるが、それが当然の反応だろう。3月から来てくれるようになり、たった3か月ちょっと。あまりにも、あっという間。 旦那さんが急に転勤になり、来月には引っ越すことになってし…

6月7日(日) 消えつつある高揚感

昼ごはんを買いに柳ヶ瀬方面へ歩きだしてすぐ、静かだなあと思った。昨日はまちのあちこちにあった浮き足だった雰囲気が、今日は無い。商店街の通りを覗いても、穏やかだ。でももしかしたら、これが「普通」だったかもしれない。 店も昨日までの三日間とは違…

6月6日(土) 「仕方ないですね!」

休業に入ってすぐ、ボンヤリしていた4月に了承した取材の件が、店舗再開が決まり準備でバタバタし始めた時期に突然動きだし困惑している。今日も開店前に電話で30分以上質問され、ぐったりする。改めて断ったものの、代わりが見つからないのでなんとか、と…

6月5日(金) 嬉しさと、心の断絶

あまり眠れないまま朝を迎え、緊張と不安で頭がぐるぐるしながら店に着いたけれど、スタッフのみんなと汗をかきながら大掃除をしていたらスイッチが切り替わり、気は張りつつも笑顔で営業再開できた昨日。特に告知はしていなかったものの、主にご常連の方々…