お金まわりの仕事を、大きなものから小さなものまでまとめてこなしていたら、すっかり気が滅入ってしまった。
ホルモンバランスも自律神経も乱れはじめた。昨日まで好調だったのになあ(貴重な好調な期間だな、という自覚はあった)。
閉店までの少しの時間だけ、もくもくとこまごまと、本の感触を確かめながら仕分けて、心を落ち着かせようとした。ただ、あとに控える本の山を思ったら、こまごました仕事の仕方じゃだめなんだな、となり、しゅんとしてしまった。
ほんとうは、ぜんぶの本を、ぜんぶ自分で検品して値段をつけてカバーを巻いて値札を貼って棚に並べたい。でも、本を売ることを仕事にする、ということは、好きなことをやってるだけではいけないのだ。もちろん大半は好きなことをやっている。けれど、好きじゃないこともやらなきゃいけない。好きじゃないことを、誰かに全部やってもらうわけにはいかない。