日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

4月7日(金)

朝から、しっかりとした雨。こりゃあ今日はだめだなあ。諦めもつく降り方。開店してしばらくはドアを少し開けてくれていたけれど、どんどん本は波打つし、道を歩く人影もないので、もう閉めようか、と言って閉める。

ドアを閉めた効果がてきめんだったのか、17時までに、ご来店は一名。そのお客様が100均1冊、ではなく、3,000円の図録を2冊買ってくださったので、ひとまずほっとする。暗くなり始める頃に雨が止み、ぽつぽつとご来店いただきレジも少し動いた。それでなくても年度初めは皆さん忙しく気もそぞろなため本が売れづらいので、しばらくは辛抱のとき。

デザイナーさんとの数ヶ月にわたるやり取りの末、買取チラシデザインがようやく固まり、校了となる。今回は全く新しいデザイン、方向性で作ることにしたので、暗中模索期間が長く、そして出来栄えも、お客様の反応も、未知数。ただ、新しいもの、他にないものを作ってもらった!という自信とワクワク感はあるので、楽しみながら撒いていこう。出来上がりが、とにかく楽しみ。

明日から2日とちょっと「日本の古本屋」が停止するので、今日のうちにできるだけ、出品中の本の値札づくりを進める。新しいアルバイトさんたちがまだ来始めたばかりなので、値札貼りの本がどんどん溜まってしまっている。つまり店になかなか本が出せずにいるのがもどかしいけれど、今週末から少しずつ解消されていく予定。お客様が少なめの今でよかったなと思う。

15時から17時くらいまで、ざんざん降り続く雨音をBGMに、店番中のスタッフAさんと、スタッフBさん、わたしの3人で、とりとめなくあれやこれやとお喋りする。いつも本当に真面目にてきぱき仕事に取り組んでくれているスタッフ。今回の大市のことでも直接的間接的に苦労とストレスをかけているスタッフ。いまは新人教育や引継ぎも大変だと思う。せめてこんな日くらい、だらだら息抜きしてもらえたらなあ、と、思わずにはいられない。こんなお喋りくらいで何が、と思われるかな、そうだよな、とも、同時に思う。

閉店後、キリがつくまで値札づくりをしていたら、太閤堂が戻る。疲れてるなあという感じ。遠くの方や、先輩方や、千中会の仲間や、とにかくたくさんの古本屋さんたちの優しさ、その有り難さを感じる日々のよう。大市を仕切るにはどう考えても実力も経験も貫禄も足りていないわれわれが、役職としては引っ張っていかざるを得ない今回の大市。何故かわたしが4年前以上のプレッシャーを感じるのは、4年分だけ経験を積んで、古書組合にとっての大市というものの意味がわかるようになったからなんだろう。とはいえ自分にできることなど知れているので、細々と事務的なことをやり、あとはすべてを祈るしかない。みんなとにかく健康に、笑顔で、来週木曜を終えられるようにと。

f:id:tsurezuresha-diary:20230408010423j:image写真を撮る心の余裕がなくて、ツイート用のこの1枚しか無い