日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

12月9日(土) 明日やる仕事があるうちは幸せだよ

季節外れの暖かさ、という天気予報を聞きすぎたせいで薄着気味で来てしまったけれど、暖かいのは明日だったらしい。

朝礼のあと、軽いミーティング。時間がないのでスケジュールの確認を中心に。年末年始は初めてゆっくり休むことにしたが、その分いろいろ皺寄せがあって、仕事は詰まってしまっている。

明日明後日は店を空けることになったので、今日のうちにと、値札づくりを進めながら事務仕事。(この「値札づくり」というのは、ふつうで言う「値付け」のこと。値付けと同時にデータを入力して値札を印刷してスタッフさんの作業に回すので、わたしの作業としては値札づくりという感じ)

店内はなんだかそわそわ落ち着かない。週末でお客様は多めだけれど、いつものお客様と少し雰囲気が違う。本をじっくり見てくださる感じのお客様が少ない。賑やかなファミリーも多い。お買取のご相談も、年内に、片付けたい、というタイプのものが多い。年の瀬感がじわじわ迫ってくる。ああ、苦手な季節だ。

そんな空気感にやられたいか、出かける気力が湧かず、お昼は太閤堂に買ってきてもらう。コンビニおでんの卵・大根・つくねと、菜飯おにぎり。作業場へ行くと、土曜なのに工事は続いていて、今日もうるさい。騒音と闘いながら「本日はダイアンなり シーズン2」続きから。来週も通常回があるようで嬉しい。

そのまま作業場で仕事。イベント用の本と店用の本とを仕分け。ずっと同じ作業は続けられないたちなので、途中に文庫の仕分けも挟む。100均と特価用の文庫が足りないと、スタッフさんから要望されている。

黙々と作業を続けていると、だんだん頭がぼうっとしてくる。鼻水が出てきて、目がシパシパする気もする。なんだろう、体調悪いのかな…疲れて眠いのかな…と少し不安に思いながら、眠気を振り払いつつ、作業を続ける。18時過ぎに区切りをつけて店に戻るとき、隣の大文字さんを覗いてみると……ものすごい粉塵!暗い店内にスポットをつけて工事しているようなのだが、その光の筋がくっきり見えるくらい靄がかかっている。道理で業者さんらのクシャミが聞こえていたわけだ…。なにせ薄くて防音ゼロの壁なので、こちらにいくらでも埃が入り込んでいたのだろう。腹が立ちつつも、体調が嫌な感じである原因がわかってほっとしてしまった。店に戻ったら鼻水も頭痛も止んだ。

f:id:tsurezuresha-diary:20231209230830j:image今日は何も写真を撮っていないので、先日のちくさ正文館でのイベントの時の、ワイルドな表示板でも

 

  • 今日聴いたもの…さまぁ〜ずのさまラジ、中川家 ザ・ラジオショー(剛さんは手術から復帰されたと聞いたばかりだったけれど、唐突に「老後」について話し始め、それもなんとなく言葉の端々に、くらい、寂しい、鬱のカケラのようなものが感じられて、心配になりつつ、共感して共鳴してしまいそうになった。「あと20年として、ここからの20年なんてあっという間やで」ほんとそうなんだろうな、とよく思う。それも、病気や家族やお金のことを考えなくていい、フラットな日常を送れる日なんて、年々減っていくのだろうな、寂しい悲しいしんどいことが、これからは増えていくのだろうな、と思ってしまうと、ほんとうにつらくなる。そのまま沈んではいけないと思うので、会社員時代の末期とか、離婚直後のこととか、古本屋で利益ゼロの頃とか、しんどかった頃のことを思い出して、自分を励ましたりしている。明日やる仕事があるうちは幸せだよ。)