日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

1月23日(火)

起きられるかなと思ったけれど目覚ましより前に目が覚めた。荷造りを確かめて、家を出る。市場へ向かう太閤堂の車に乗り、市場近くの駐車場から鶴舞駅へ歩いた。電車を乗り継ぎ、病院へ向かう。

早朝から来ていた母と弟と合流して、そのままお昼へ。そういえば年末年始に会えていなかったので弟に会うのは久々だった。病院に戻り、待合所で声のボリュームに気をつけて喋る。甥っ子の受験、姪っ子の食欲、弟の部下の京都での披露宴(渋滞しすぎて会場に着けない)、母が見たこともない親族の「五十五回忌」に参加したこと(赤飯が配られた)、伯母の数十年前の心臓手術のこと(身体の周りに氷を次々入れて冷やされた)、などなど、取り留めなく、とめどなく、話す。なかでも、幼い頃に住んでいた群馬のことと、弟が手術した15年前のことは、それぞれの記憶を辿って答え合わせしながら、いくらでも話せた。家族だなあ、と、思わざるを得なかった。

予定時刻に父の手術は終わり、執刀医が説明に来てくださった。いやらしい感じのない、小柄で温厚そうな雰囲気の、けれどもちろん医師としての自信と威厳が自然と滲み出てきている、同年代くらいの先生だった。早朝から執刀4時間の手術を終えたばかりというのに、またすぐ次の手術が控えているそうで、待合室での立ち話で話を終えると、足早に持ち場へ帰ってゆかれた。医師とパイロットは本当に尊敬する、と、改めて思った。

しばらくして病室に戻った父に会う。顔色もよく、まだ麻酔から起ききってはいない感じだったが手を振って、なにか言おうとする。「腹減った」「喉渇いた」ーいつもの調子だったので、とてもほっとする。少しだけ滞在して、みんなで声をかけて帰る。

どうしてもあのお菓子が買いたい、という弟の希望で、電車を乗り継ぎ、さらに歩いて「slow焼菓子店」へ。以前「slow本店」で買った焼菓子が美味しくて、焼菓子店の方に来てみたかった、とのこと。兵庫に住む弟は洋菓子の舌が肥えている。信じてわたしもチーズケーキ1ピースと太閤堂へカステラ、マドレーヌとガレットも一つずつ買ってみる。住宅街にひっそりとある小さな可愛いお店。個人店として、こうした佇まいに憧れる気持ちもあるけれど、通りすがりの方も気軽に出入りできるオープンな商店街沿いの方が、わたしが思う店の空気にはやっぱり合っているかな。

市場が終わった太閤堂にピックアップしてもらい、ハンバーグ食べたい、という弟を尊重して近くの洋食屋ロンシャンへ。あの胃炎以来、がっつりした食事に及び腰になってしまっているが、果たして食べられるか……難なく美味しくハンバーグと、なんならカニクリームコロッケも載っているコンビ皿を平らげてしまった。美味しかった!

f:id:tsurezuresha-diary:20240123230045j:imageslow焼菓子店のチーズケーキ。めちゃくちゃ美味しかった!また食べたい

 

  • 今日聴いたもの…なんだかさすがに聴けなくて、Spotifyの「New Music Wednesday」なんてなんとなく聞いていた。これがMOROHAなんだ。ランジャタイ国崎版のほうが、わたしは好きだな…