日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

4月1日(土)

早めに起き出して弁当をつくる。今日と明日は久々に全開の道三まつり。ふだんより1時間早くオープンするので、少し早めに家を出る。

店の前はすでにタープが立ち並び、イベント感にあふれている。朝礼を早めに済ませてオープン。コロナ前の春祭の日の店がどんな雰囲気だったか、どうも思い出せないが、今日は思ったよりも騒々しくない。それなりに人の出入りはあるけれど、とにかく店の外の均一ばかり売れる。

昼過ぎからは神輿パレードが始まり、まちじゅうに太鼓と笛と掛け声が大きく響き続ける。さらに選挙活動の行列が鶯嬢連れで通ったり、トイピアノで人気のピアニストさんが流していったり、近くの銭湯に救急車が来たり、大学の放送部が案内放送をしていたり、とにかく音のカオス。ふだんの穏やかさが恋しいねえ…とスタッフとつい言い合ってしまう。この賑やかさでは落ち着いて本を選ぶのは、そりゃあ無理がある。

それなら、と、買ったばかりで車に積んであった「芸術新潮」の古い号をどさどさ下ろしてコンテナに入れて運び、100円均一で並べてみる。お客様をみて売るものや売り方を変えていくことは、イベントでしっかり鍛えられた。

17時で今日の祭りが終わり18時で通行止が解除されだす時間になると、ゆっくり棚に向き合ってくださるお客様の姿が目立ち始め、閉店までお客様が静かに続いた。

帰りの会のあと、新入荷ワゴンの本を棚に差す。明日の朝では慌ただしくなりそうなので今日のうちに。スタッフが夕方に整えてくれていたけれど、乱れや抜けが気になるところも多い。またどんどん値付けせねばな。

 

今日は、約3年ぶりに戻ってきてくれたアルバイトさんが初出勤だった。ご主人の転勤で引っ越しされることになり、とても残念そうに退職された方だったけれど、まさかまた近くに転勤され、復帰してもらえることになるとは!なによりも、また徒然舎で働くということを、とても喜んでくれているのが本当に嬉しくて、ありがたい。先日つくったオリジナルトートバッグも誰より最初に買って、愛用してくれている。

昨日は、一昨年末に退職されたスタッフさんが、ご主人の転勤で岐阜を離れることになったと、久しぶりに顔を見せてくれた。どうされているかな、と、いつも心のどこかで気になり続けていたので、わざわざ足を運んでくれたことがとても嬉しかった。近くでイベント出店したときは遊びに来てね、と話して手を振った。

「徒然舎」があったからこそ出会い、人生のうちのいくらかの時間を一緒に過ごした人たちが増えてきたなあ、と、しみじみすることの多い春。一日一日を必死で過ごしているところも、まだあるけれど、その時間は使い捨てではなくて、いろいろなところで、いろいろな人の心に、積み重なっていっているのだと思えるのは、ほんとうに、幸せなこと。謙虚にならねば。

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  • 今日聴いたもの…空気階段の踊り場+アフタートーク(迷いに迷ったけれど単独先行は申し込まず。2ヶ月以上先の予定を決めるのはストレスが大きい…。配信は見たい)、ハライチのターン+アフタートーク(なんか面白いことやりましょうよ!って言ってくるやつを積み立てる!)