日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

3月9日(木)

なんとなく気持ちが落ち着けない一日だった。

休み中、小口現金がどうにも合わないことが気になり続け、まずは原因探索。買取台帳やレシートを照らし合わせていく。集中しすぎてクラクラしてきたので、お昼を買いがてら郵便局へ。残高証明を出してもらうのに今年もまた苦戦して30分以上待たされたあげく、結局出直すことになる。ゆうちょ銀行は結局まだ郵便局であって銀行じゃないのだなあと、銀行的なことを頼むたび思い、ため息が出る。

いつも、和彫りの本をお持ちくださる方と、耽美的な本をお持ちくださる方、立て続けにご来店されお買取。常に筋の通った本をお持ちくださるこうしたコレクターの方々の「目」の素晴らしさ、ぶれなさには、いつも感嘆する。

持参した昨日の豚汁の残りと、コンビニおにぎり、マカロニサラダで昼食。「本日はダイアンなりシーズン2」少し見る(カフェオーナーが「お集客」ってすごい言葉使っていた)。

ゆっくりする間もなく電話取材の時間になる。コロナ前に一度、別の媒体の取材に来てくださっていた方で面識もあり、ありがたいことにホームページなどもしっかりご覧いただいた上で取材してくださったので、話しやすくて助かる。途中、古本屋講座のことを尋ねられ、すっかり昔の出来事と思ってしまっていることに気づき愕然とする。開店10周年記念で開催するもコロナで何度も延期になった、でもコロナ禍中でなければあんな時間は取れなかった、古本屋講座。お話ししながら、懐かしいな、と思ってしまった。時の流れが本当に速い。

もう閉店まで2時間くらいしかないので、作業場で仕分けや片付けをする。買取完了したものなどを仕分けていき、通販に出すもの、市場で売るもの、100均にするものなどを山にしていく。物理的に片付けていたら少しは気持ちが落ち着くかな、と思い、手を動かす。

終礼後もやっぱり気持ちが落ち着かず、そわそわしたり、モヤモヤしたり、イライラしたりする気持ちが消えない。更年期だから仕方ないんだ!ホルモンバランスの問題なんだから、誰かや自分を責めたらいかん!嫌なことあってもストレスにしたらいかん!気にするな!…と、何度も自分に言い聞かせながら、こんな日は過ごすしかないのだが、しかし現実にある不安や苛立ちの要素はできるだけ無くせばいいよな、と思い、残業して値札づくりをする。

一冊ずつ作業している最中も、細かなことまで気になっていろいろ思ったり考えたりしてしまう。よくない!今はとにかく目の前にある本をベストな状態と金額で売るということだけを考えよう、と心をなんとか立て直しながら、50冊分くらい作業をしてから帰路に。21時半。

近くの居酒屋から、酔っ払い男性グループがワイワイ大声で盛り上がりながら出てきて道いっぱいに広がって歩いている。春が来たし、ほんとうにウィズコロナになった。

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  • 今日観たもの…ドキュメント72時間 資格予備校(人生を変えるための資格。吃音があるという男性の謙虚さが印象的だった。こんな人と仕事をしたい。そして吃音は気にならなかった)
  • 今日聴いたもの…残業中に、銀シャリのおトぎばなし(コロナ真っ最中2021年の回を順にいくつか。根っからとぼけた鰻のトークとハスキーな声、神経質でスピーディーだけどさほどキツくはない橋本の丸い声、ふたりの不思議な仲の良さ。その昔の「ダイアンよなよな」以上のゆるさで、疲れているときにちょうどよくて癖になっている。Podcastなので何度でも聴けるのも嬉しい。疲れてる人、ぜひ聴いてください)