日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

10月28日(金) 日記も書けない日々

なにがどうして、と説明は難しいけれど、とにかく、日記も書けない日々が続いている。まったく眠れないのは一晩だけだったけれど、身体に力が入らなくなるくらい心がヨレヨレになってしまうのは久々だ。でも、古本屋になってからこんな日は何度も訪れ、なんとか乗り越え続けて、ここまできたのだよな。

漠然とした不安を更年期が増幅させ、手に負えなくなってしまう。倒れそうな疲労とプレッシャーの原因を探っていたら、根本的な問題にいきつき、それは根本的なだけに一朝一夕で解決できるようなことではなく、けれど必ず向き合わなければならない問題であり、目の前の課題と、根本の問題と、一度に考え出したらパンクしてしまった。年を追うごとに体力は衰え、それに伴い無根拠な自信もなくなり、少しずつ、着実に、積み重ねていくことでしか前進できなくなっている。そしてその一歩一歩の責任は、昔とは比べ物にならないほど重い。

ただ、ひとりで悩み苦しみ決断し、打ちのめされても現実逃避をすることでしかその解消ができなかった開業当初とは違い、いまは、相談できるまちの人たちがいて、インターネット越しにずっと見守ってくれる人たちがいて、信頼して支えてくれる大切なスタッフがいて、徒然舎という船を共に漕ぐ太閤堂がいる。悩みも苦しみも仕事も、少しでも受けもってくれようと手を差し伸べてくれる。その手は温かいことを、寒くなってきた今日この頃、強く、しみじみと、感じている。

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