日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

10月29日(土) 泣いたあとのような気怠さ

まあまあな夢を見て目覚める。ここ数日のうちでは一番いい目覚め。寝た感じがある。でもなんだろう、この気怠さ。

開店前、店のアルコール消毒噴射器や猫のテラコッタに、スタッフが悪魔の羽をつけたりしている。徒然舎開店以来、いちばんハロウィン感が高まっている店内。楽しそうに飾っている様子をみていると、幸せな気持ちになってくる。

美殿町本通り」のマップを校正。文字が小さいのは少し気になるものの、なにせ情報量が多いので仕方がない。そのぶん、盛りだくさんな印象が伝わってきて、わくわく感がある。そんな雰囲気が伝わればなにより。

校正をPDFで送ってから、コーヒー好きのスタッフと一緒に柳ヶ瀬へ。コーヒーイベントの飲み比べチケットを購入。各店ともハンドドリップのため、淹れるのに時間がかかる。会話の波長が合うタイプのお店の方とは自然と話せて居心地がいい。近場の珈琲店の方はうちの店を知ってくれていて、驚いた。いわゆる素敵な店で不意に「徒然舎さん、知ってます!素敵なお店ですよね!」とか言われたりすると、とたんに動揺して恐縮してしまう。こんなキラキラした人たちと、対等に話してもよいものか?? いまだに慣れない。

夕方から「みとのまちハロウィン」。16時直前まで仮装した子供たちの姿などなく、告知を敢えて縛っていたせいもあり、ものすごく寂しいことになるのでは…と不安の中でのスタートだったが、それなりに盛り上がる時間もあり、100個くらいは配れただろうか。我々はお菓子を配るだけだが、親子には、美殿町商店街で楽しい思い出を作ってもらえるので、商店街としてはいいイベントだよなあ、という視点に今さら気がつけた。

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それにしても気怠いなあと思いながら、イベントの商品準備。クリスマスの絵本や懐かしい少女漫画の値付けは楽しい。もくもくと作業するうちに、ふと気づいた。

この感じは、あれだ、思いきり泣いたあとのような気怠さだ。

心の襞が、激しく揺さぶられ続けて、伸び切ってしまったような疲れ。カタルシスもあるとはいえ、とにかく普段とは違う筋肉を使ったせいで、あらゆる部分がどっと疲れ、ふらふらになってしまった感じ。あれに近い。

泣いてはいないのだけれど、とにかく感情が動かされること、考えさせられることが続き、落ち込んでは励まされ、俯いては笑わされ、ということがこの数日続き過ぎて、感情の琴線がびよーんと、緩んでしまっている気がする。ちゃんと眠れば、元に戻っていくのだろうか。