日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

10月8日(土)

とにかく悪い方に転がった一日。店に着いてから眼鏡の鼻当てが片方無くなっていることに気づき、昨日まで動いたプリンターがいきなり故障し、目当ての口内炎薬はスギ薬局から消えていて、預かった店頭買取は行き違いで査定をお待たせしてしまい、注文がきた大物は売ってしまったものの消し忘れとわかり。そして太閤堂は、買取に向かう途中で、掘り起こしたばかりのフワフワの畑に車が埋まり自力であれこれするも無理でJAFを呼ぶことになり手ぶらで帰ってきた。

なんじゃこれは。

…まあ、しかしあれだ、考え方を変えれば、眼鏡の鼻当ては床に落ちているのを見つけてくっつけたし、プリンターはヨドバシから明日届くし、口内炎薬もヨドバシにあるのを見つけたし、店頭買取のお客様は許してくださったし、大物の行方は整理してあった過去の書類ですぐにわかったし、太閤堂は怪我なく車も故障はしなかった。買取は再度、明後日伺うことになった。

なので、ひとまず、オッケーなのではないか?

無理矢理にでも、いい方に捉えるのは大事。50年近く生きてようやくの境地。

そんなこんなでヘトヘトだったけれど、名古屋古書会館での即売会の売り上げが思っていた以上によかったため、売り場がガタガタなのではと不安になり、終業後に急遽、残って本をつくる。太閤堂とふたり、わたしが本を仕分け、太閤堂が値札を貼る。こんな感じ、ものすごく久々だねえ、と言いながら。1時間で100冊弱作れたので、まあよしとする。

それにしても、その気になればこんな勢いで商品つくれるのだなあとちょっと驚く。TOKYO BOOK PARKや東京蚤の市の商品づくりはいつもとてもプレッシャーで、売れていくのを見るまでは、当日でも泣きそうなくらいの気持ちの時がある。スペースは限られていて、遠征のため店に戻って追加や入替もできないので、お客さんの筋をイメージして売れそうなものを選んで精一杯持っていって臨む一発勝負(そしてそれは大勝負)。そういうイベントはほんとうに緊張するし、慎重な商品づくりになるので、なかなか量をつくるのが難しい。今回の「古書の日記念即売会」は、かなり気楽な気持ちで参加したので、追加もスイスイつくれたのだけれど、これくらいの気持ちで準備してもいいのかな、と、気付くきっかけになったかもしれない。とりあえず予定より売れてしまったようなので、再来週の円頓寺に向け明日からまた準備だな。

明日は三連休中日、お客さん来てくれるといいな。

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