日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

10月2日(日)

よし、10月からは毎日書く!と思っていたら見事に昨夜は寝落ち。まあさすがに疲れていたので仕方がない。行楽渋滞とリフレッシュ工事渋滞に苦しめられ、予定より1時間以上余計にかかって帰宅。運転もしていないのに申し訳ないが、かなりヘトヘトだった。40代も後半になってからの出店スケジュールじゃないよなあ、と思いそうになるたび、同じく40代後半からサラリーマン人生の山場が訪れた父のことを思って襟を正す。わたしは世界を股にかけてるわけじゃないんだ、気楽なもんだ。

 

起きたらやっぱり身体のあちこち痛くて足も浮腫んでる感じで、やれやれと思いながら動きだす。昨夜は珍しく、あと1時間で着く(もうサービスエリアは無い)という状況からお腹が痛くなり始め、ほうほうの体で帰宅したため何も食べずに寝てしまったので、さすがに朝は何か食べたほうがよかろうと、冷凍庫を漁り冷凍焼きおにぎり一個とインスタント味噌汁。

久しぶりの店はしかし滞りなく動いていて、われわれがやるべき仕事もきちんと積み上げられていた。コーヒー啜ってから動き出そうか、なんて思っていた太閤堂も次々と力仕事の依頼を受け、冷め切ったコーヒーにありついた頃にちょっと苦笑しつつ、ありがたいことだよなあ、と言った。

各地でイベント出店するたびに、さまざまな古本屋さんに会い、お店に伺い、いろいろなことに思いを巡らせて帰ってくる。たいていはプラス方向の刺戟を受けてやる気を膨らませるのだけれど、羨ましいなぁとか真似できないなぁとかどうせ地方だものなぁとか、マイナス方向の思いに押し潰されそうになることもある。自分の立ち位置に胡座をかくような人間にはなりたくないと強く思うけれど、そのせいで、いつまでも自分と自分の仕事に自信が持ちきれないところがあるのかなとも思う。そんな迷いやゆらぎに気持ちが翻弄されそうなとき、もくもくと働いてくれるスタッフの姿が目に入ると、はっと我に返る。考えることも大切だけど、今やるべきことを淡々と進めることは大事。

まずは目の前のことを、と気を取り直し、100均棚の本がだいぶ売れてしまいましたと言われて文庫200冊くらいを仕分けたり、店頭買取をしたり、美殿町本通りの準備関係のあれこれを進めたりした。

お腹が心配だったので、昼はスーパーで買ってきてもらったレトルト豚汁とツナマヨおにぎり。

帰りの会のあと、誕生日のスタッフCさんに、吉祥寺のMAINTENTさんで選んだ絵本をプレゼントする。本を贈り物に選ぶのって難しいな、でも贈りたくなるものだよな、と、お客さん側の気持ちを味わう。シックなものよりポップな絵本、さらに社会問題や知的好奇心も旺盛なスタッフなので、ウクライナの作家の手によるこの絵本を選んだ。店にも入れたいな。

帰りにスーパーに寄り、空っぽになった冷蔵庫と米びつを満たして、炊き立てご飯と、牛肉ともやしと豆苗の炒め物、焼き厚揚げ(太閤堂がはまり中)、じゃがいもの味噌汁。旅の後は、大したことのない普通の献立が沁みる。