日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

10月10日(月)

すごくいい「本屋」に足を踏み入れる夢を見た。広々としたフロアの真ん中に螺旋階段があって、少し古びていて本の匂いが似合う、4階建てくらいのビルだった。階段を境に、半分は本棚が、半分はフロアごと階段になっていて、そこここに座って本を読むことができる。小劇場の座席のような感じ。間接照明で明るすぎず、ゆったりと、ちょっと秘密の場所のような、空気感。いいなあ、自分がお金持ちだったらこんな場所をつくるのにな。と、しみじみしていたら目が覚めた。いいなあ。

天気が回復するという予報も虚しく、15時頃から明らかに外が暗くなってきた。寒いし、暗いし、連休最終日だし。売上も見込めないなあ、と、気落ちし掛かる。いや、でも、こういう日は、やれることを、やるべきことを、やるだけだ。やることがあるだけ、ありがたいよな。

今度は畑にはまらずに買取から帰ってきた太閤堂に買ってきてもらい、昼はカットサラダとななチキとミニチキンラーメン。ちょっと蒸しっとすることもあって、一緒に頼んだアイスコーヒーが美味しい。

14時〜17時は店番しながら店頭買取分の本の仕分けと値付け。週末に参加するイベント用に主に雑誌を。17時からは作業部屋で同じことを。90年代の、軽い感じの雑誌が一山あり、表紙を彩る有名人の顔ぶれでしみじみ時の流れを思う。図録の均一コーナーをつくりたくて、仕分けしながら貯める。絵本と人文書の仕分けをしていたら時間切れ。とにかく本を仕入れたあとは、ひたすら仕分けをするのが古本屋の仕事。砂金採りみたいなものだなあと、よく思う。なるべく手際よく、純度の高いもの、あるいは砂金じゃなくてもキラリと光るものを見つけていけるようになりたい。

われわれ的には久々に連休のとれる週末を前に、疲れと解放感が湧いてきたので、帰りに寄ったスーパーの2割引とんかつと、コロッケと、カットキャベツを載せたワンプレートごはんにする。どうしても食べたくなり、冷凍納豆を入れて赤味噌の納豆汁をつくる。太閤堂の希望で、厚揚げもトースターで焼く。なんとなくそんな夕飯を食べながら、「72時間」のコロッケサンドの回を観る。コロッケ食べながらでよかった。

休み前だからって夜更かしはほどほどに、さあ、寝よう。

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