日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

7月1日(水) 12年目が始まる

古書鎌田さんが今日で開業10周年、というツイートを見てふと思い出したが、わたしも7月1日付けで開業届を出していたのだった。ということは今日で開業11周年なのだな。

あまりにも激動の日々だったし、とにかく一日一日を生きてきたので、節目がきても、いつもなかなか気づかない。

コロナ関連で受けた取材の中で、古本屋を始めた頃、あるいはその直前の頃のエピソードや写真を求められたが、正直なところ記憶が薄く、写真もほとんど残っていない。自分が本を撮ったものはあっても、そこにわたしは写っておらず、記者さんが求めるような写真は一切見つからなかった。つまり30代の自分の写真はほとんど無いということで、少し寂しくはあったが、そういう30代だったよな、と、自分は腑に落ちるので、それでいい。

今日から古本屋としての12年目が始まるわけだ。環境も状況もいろいろと変わったけれど、このまま死ぬまで古本屋であり続けるために、明日も前を向いて歩くのみ。

 

そんな大きな気持ちではあるけれど、日々は小さなことで埋められてゆき、今夜は「レジ袋有料化のお知らせ」の張り紙をつくるうちに過ぎた。なにかとこんな大変な時に、対応方法を考えさせられる上に正解がわからないことを押し付けられている腹立たしさ。

袋のサイズで値段を分けることも考えたが、大きな袋をお渡しするお客様はたくさん買ってくださっている方であるのがモヤモヤするので、全サイズ5円(税込)と決める。

程よいフリー素材も見つからず、ワードで張り紙を試行錯誤。もっと生産性のあることに時間を使わせてほしい。

 

7月。営業再開からひと月。なんとか乗り切って、少しずつこのリズムに慣れてきてはいる。また日記を書いていきたい。

 

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柿安の贅沢なお弁当を食べながら、桑名で久しぶりに海(川の要素が強いけれど)を見た。日常から離れた風景を見られたことが本当に嬉しかった。お弁当も美味しかった。