日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

5月2日(土) 冷房に切り替える

無理を言いますが1枚だけ写真を撮らせてください、取材はしないですぐ帰りますので、と頼まれ、荒れた店内で撮影を受ける。「お店の外で撮らせていただくと、来てくださいって感じになっちゃいますもんね…」と、店内のパソコンでオンラインショップを見ている風の写真など撮られる。先日の記事を書かれた記者さんが、あと一つ記事を書いてくださるそう。いま宣伝になったとしても来ていただく店は開いていないし動けることもないけれど、お客様のどなたかでも、その記事を読んで、あ、徒然舎、元気にしてるんだな、と思ってもらえたらいいかな、という気持ち。

 

持続化給付金の申請をしながら不安になった点について、岐阜県の協力金相談窓口に電話をする。きっとすぐには繋がらないだろうし、と、のんびり構えていたら、1コールもせずに繋がった。どことなく頼りない感じもある担当者さんだったけれど、きちんと回答しようとしてくれている気持ちは伝わってくる。休日返上で、次々かかってくるシリアスな問い合わせに答え続ける仕事は、ストレスも大きいだろう。丁寧にお礼を述べてから電話を切る。

 

昼を過ぎたあたりから、ひとりで仕事しているだけの店内が、むわっと暑くなってきた。これまでのように裏口を開け、換気扇を回しているだけでは抜けきらない熱気が、全面ガラス越しに入ってきたまま籠もってきてしまっていた。例年なら、入口を大きく開けて営業し、風が抜けていく気持ちよさを味わえる季節。入口の鍵さえ開けられない今年は、暖房から冷房に切り替えて、大人しくエアコンをつけた。

 

作業しながら聴いた、先週土曜のオードリーANN。相方に「ありがとう」と言えるかという話や、結婚生活の話(結婚するまで、自分は映画タクシードライバーのようだったんだ、と言う若林)など、まるで時が逆転しているんじゃないかというくらい、渦中にあるナインティナインを思わずにはいられない話題が続く。切なくなる。

お笑いのコンビも、夫婦も、一対一。積み重ねていく長い時間のなかで、ちゃんと向き合って、耳を傾けて、関係を見つめ直す機会を逃さないようにするのは本当に大切なのだ。

 

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開業当初から、ロゴとして使わせてもらってきた牛と本の絵や店の外観の絵などを描いてくださり、旧店舗では個展も開いてくださったイラストレーター・袴田章子さんから贈られた、ビルごと大きな牛くんが守ってくれている絵。これなら、安心。