日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

4月22日(水) 今日から10年目

こんな最中に家賃が3倍になると告げられ、途方に暮れながら移転先を探すも、古びたマンションの3階とかしか候補が見つからず、絶望して遠くを見る……という夢で目が覚める。たまらん。ソファで15時過ぎまで二度寝する。

何かしなければ、と思いパソコンを開くも気力は湧かず、読もうと思っていた本を手に取るも開く気が起こらない。諦める。

サバンナ高橋今田耕司、千鳥ノブ、ダイアン津田のオンライン飲み配信のYouTubeを流しながら、洗濯やら片付けをし始めたら、ちょっとずつ楽しくなってきた。最近改めて、お笑いが好きでよかったなあと思う。こんなときでもなんとかして笑わせてくれようとする、根っからの芸人さんたちに、とても感謝している。

夕方頃からようやくスイッチが入り、オンラインショップの商品登録を始める。時折Twitterを覗くと、いろいろな古本屋さんがそれぞれに工夫を凝らし、得意を活かし、売り上げをあげようとがんばっているツイートがたくさん目に入ってくる。有名店や著名人に知り合いのいるお店のツイートはバズっていたり。たくさんのご注文ありがとうございます!という文字を見たり。みんながんばっているのだから自分もがんばらなきゃな、と励まされる反面、羨む気持ちが抑えきれなかったり、自分には出来ないなと自信を失ったりしてしまう。情報を発信しつつ、情報を遮断して淡々と、というのは、なかなか難しい。店舗休業の日から3週間、相変わらず心は常にそわそわ落ち着かない。

実家に暮らす慢性疾患を抱えた猫の通院のために外出した太閤堂に、成城石井コーヒーゼリーを買ってきてもらう。食べながら、黙々と、オンラインショップを更新し続けた。

太閤堂に言われて思い出したけれど、そういえば、徒然舎の実店舗オープンから9年が経っていた。今日から10年目だ。店は続けられているけれど開いてはいない、というのがなんとも悲しい。なんとかまた、ドアを開けて、10年目の営業をしたいのだ。

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