日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

3月22日(金)

昨日よりは暖かいらしいけど、やっぱり寒い。

今日は税理士監査の日。2月分の監査であり、前期の決算のための監査でもある。おかげさまで、ほんとうに、お客様と、スタッフみんなのおかげで、数字としては決して悪いものではなく、初めて自分たちにも賞与を出すことができたり、満足のいく第3期だったのだけど、いかんせんわたしはお金と向き合うのが苦手で。今日はお金に向き合う日か、と思うともうそれだけで気持ちが塞ぐ。税理士さんに数字を解説していただきながらも、どんどんしんどくなる。この調子で頑張っていきましょう!と言われているのに、辛い気持ちになる。臆することなく手元のお金を使って本を仕入れて、ぐんぐん前に進んでいこうとするのが太閤堂なら、その状況がチキンレースに思えて、あまりお金を使ってしまいたくない、手元のお金が減るのが怖い、と思ってしまうのがわたし。おふたりのバランスをとりながら、が結果的に良かったと思いますし、これからもそうしていきましょう!と、税理士さんはいつもにこにこと言ってくださる。それでもやっぱりお金の現実に向き合う時間そのものは、今日もまたしんどくて、どっと疲れた。

「岐阜駅 本の市」出店者さんの売上は、ようやく全店に振込完了。あとは市場で直接渡すことになっている2店だけ。これで9割は「岐阜駅本の市」を締めることができたことになる。ちなみにこの振込作業もまた、どれだけ確認しても間違っている気がしてしまうたちのため、苦手な仕事だけれど、毎月何度もやることになる、わたしの仕事。

お金のことばかりで心が磨耗したので、最後の2時間は本を触る仕事をメインにする。先日お買取した、昭和初期の日本近代文学などを、改めて検品して値付けしていく。この時代のものがまとまって入るのは珍しく、触っているとやはり嬉しい。夏目漱石谷崎潤一郎永井荷風、それに小村雪岱。時代を超えてきた「本」の力を感じる。

それにしても今日は一日中、心のどこかに、ドジャース大谷の通訳のギャンブルの一件が、ずっと引っかかっていた。お金のことを考えさせられる日だったこともあるとは思うけれど。昨日までの、ただただ輝く大谷を追った報道を、どうしたらいいのか分からず、各局とも何だか微妙な取り上げ方になっているなあと思わざるを得ない。いろいろと切なくなる。

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  • 今日聴いたもの…銀シャリのおむすびラジオ(本を読む話。先日のハライチといい、入院中の津田といい、思いがけず「芸人さんと本」のことを思うものが続く。移動時間があって本を読む環境が整えやすいのかな、と思ったりする。とにかく気楽に本を読んでいるようなのが嬉しい)、ハライチのターン(車って前後10センチずつ短くできたりするものなのか…)