日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

3月12日(木)-14日(土) 組織のようになっていく

定休日明けの木曜日はいつも、休みの間に溜まった通信販売やお問い合わせへの対応でバタバタしてしまい、夜も日記を書く余裕がないことがほとんど。

先週から新しいスタッフさんを迎え、さっそく一緒にバタバタしてもらっている。多かれ少なかれ戸惑いはあると思うけれど、うまく馴染んでいってもらえたらな、と願いつつ見守る。

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金曜はまず岐阜市立図書館へ、今年度最後の納品に。いつも若い人たちで賑わうメディアコスモスなのに、図書館も25日まで閲覧等の基本機能がお休みとなってしまっている。当店が納めてきた本は、今月末にお披露目予定の新コーナーの一部となるそうなのだが、果たして一般の方が手に取ってくださる日はいつになるのだろう。

夕方からは、わたしと太閤堂、そして社員Iさんとで月例ミーティング。これまでは夫婦で夕飯食べながらでも相談したり報告したりすればよかったことが、初めての常勤スタッフを迎えたことで、こういう場の必要性を知ることになった。「組織」になってゆく。

ミーティングの議題は、前月の売上報告と、今後の予定確認。そして課題の検討。春から盛り上がってくるはずだった地元でのイベントは軒並み中止となり、時間をかけて準備してきた本を売る機会は無くなってしまい、売上見込みも吹き飛んだ。とはいえこの異常事態はすべての人に等しく降りかかっていることなので、それはもう、受け入れたうえで前を向いて地道に手を動かしていくしかない。とにかく、現実的に売上を作る手立てを模索して努力しながら、一方で、不安と恐怖と、楽しみの減っていく悲しさが渦巻く人や町に、少しでも明るく楽しい空気を放っていけたら。

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せっかくの土曜日は、寒くて、雨で、暗かった。せめて週末のお天気くらい優しくしてよ、と思う。

午前中から1時間半くらいかけてようやく、先日、県から依頼を受けていた資料収集についての調査報告書を作り終える。しかしここからがまた大変。公の仕事は、目先の利益でみたら、本当に割には合わない仕事なのだけれど、間接的に、より多くの人のために本を届けられているのだという気持ちは大きくて、なんとか続けている。

14時からは店番。ありがたいことに「普段通りの雨の土曜日」のようなご来店がある。その一人一人の姿に励まされる思いになる。

閉店後、各スタッフの仕事分担のタイムスケジュールをまとめてみようとエクセルに向かう。スタッフの入れ替わりがあり、また仕事内容も種類が増えてたため流れの改善を進めている最中で過渡期にあり、コミュニケーション不足や事務所の動線の悪さなどから、スタッフさんたちにフラストレーションが溜まってきているのを感じている。ほとんどのスタッフは毎日出勤しているわけではないので、日々変化していく仕事についての情報伝達やコミュニケーションがなかなか難しい。1時間以上かかって、なんとか完成。シフトや事務所での作業風景を考えながらの作業は、とても複雑なパズルのようだった。なんとか少しずつ、良くしていかなくては。

「仕事」を増やしていきながら「組織」をつくっていく日々は、なかなか色々な面でハードだ。けれど、ひとりで、夫婦ふたりで、働いていたときには得られなかった、大きな大きな楽しさがあるのも確か。

夜、昨日作った杏仁豆腐が美味しくできた。

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