日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

5月5日(金)

天気が悪いわけではないけれど、昨日ほどの気持ちよさはない曇り空。でもこういう日の方が、よい本が売れるのを知っている。やはりあんな抜けるような青空では、落ち着いて本に向き合う気持ちにはならないよなと思う。

 

東京出身のスタッフが、端午の節句に食べるのは「中華ちまき」だった、と話している。スーパーでもよく売ってた、と。そもそも中華のちまきを知ったのはずいぶん大人になってからのわたしとしては俄かに信じ難く。しかし調べてみると、そもそも端午の節句ちまきを食べるのは、奈良時代に中国から伝わった風習のため関西近郊で広まったものとのこと。東京では食べなかった、と聞いて初めて自分にとっての〈当たり前〉を知り直せた面白さ。

実家ではよく買ってあったが何年十何年も食べていない気がして、昼休みに高島屋へ行き、ちまきを買う。ふと、中華ちまきは売っているのか気になり、地下の中華惣菜店を覗くが、特に売っている様子はない。隣の御座候にはいつも通り列ができているが、見ると、季節限定で柏餅も売っている。端午の節句満喫だなあ、と思いつつ、それも買ってしまう。

久しぶりに食べたちまきの感想は、こんなに笹だっけ、という思いが最初にきた。細いういろうのようなちまき、ぺろりと食べてしまった。そして、強い笹の香りを嗅いでいたら、新潟の笹だんごを食べたくなっていた。笹だんご、母が好きなんだよな。こういうのは全部、実家仕込みの味覚だ。

 

昼、弁当を食べつつ「だが情熱はある」第1回をTVerで見始めてみる。予備情報がいくら入ってきても観たい気持ちは湧かなかったドラマだが、銀シャリ橋本がPodcastでやっていた若林役の真似が妙に気になり、それを確かめたい気持ちもあって。確かに、若林役の役者さんの声と話し方は笑っちゃうくらい特徴を掴んでいる。しかしナレーション多めの進行といい台本といい、今ひとつ入り込めず、なんだかむず痒くなるような恥ずかしさがあって、随所で笑ってしまう。果たして全話、見られるだろうか。

 

昨日より少しご来店は少なかったが、売り上げとしては今日の方が多かった。

それにしても、わたしもスタッフも「昨日今日が週末だった感」が強い。週末は明日から始まるんだよなあ…

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