日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

1月22日(日)

今日は太閤堂が買取に行かない日。開店時間前に、先日正社員になったスタッフに書類を渡しながらいろいろと話す。

思えばもうかなり長い間、働いてくれている彼女。週1日の出勤だった頃から週5の今まで、とにかく遅刻や、当日の急な欠勤をしたことがない。それはもう本当にすごいことだと思うし、彼女を信頼している理由の大きな一つでもある。

一緒に働いてきた時間のなかで、10代だった彼女が成長していく様子を、人はこうして成長してゆくんだなということを、目の当たりにしてきた。それはとても貴重な経験で、そしてとても幸せで嬉しいこと。

徒然舎を構成するメンバーが増えてきたことにより、彼女に限らず、いま共に働くスタッフたちの、さらには通り過ぎていったスタッフたちの、その人生の一部に立ち会っているのだなということをしみじみと感じる機会も増えてきた。それはすなわち責任の重さを感じることであり、気づけば担うことになっていた「社長」という仕事のしんどさに向き合うことでもあるのだけれど、夫婦ふたりだけで働いていたのでは得られない楽しさや喜びを感じながら働けるということでもある。

個性豊かなみんながのびのび生き生きと働けるようにしたい、そしてみんなで楽しくたくさん本を売って、個人としても店としても成長していきたい……なんてこと、素で思うもんなんだなあ。客観視すると笑えてしまう。

 

昼休憩前に、先月分の勤怠の確認をして、出張報告書を確認したり作ったりして、有休や交通費の処理をして、給与明細をつくる。もっと早く終えてしまいたいと毎月思うのだけど、つい後回しにしてぎりぎりになってしまう。

「本日はダイアンなり シーズン2」を見ながら作業場でお弁当を食べる。ジャルジャル後藤回も悪くなかったけど、やっぱりユースケが帰ってくるとほっとする。

休憩の後はそのまま作業場で仕分けの続き。来週木曜にある静岡買取の2回目に向けてコンテナをできるだけ空けておきたいし、正文館書店の追加分も作らなくては。静かすぎるのでなんとなく流してみた「さまぁ〜ずのさまラジ」がちょうどよく緩い。年齢的に近いしなあ。radikoにマイリスト登録をする。

 

読了。面白かった(特に前半)。

文学研究の面白さ、そもそも文学研究とは、その意義とは、ということがどうしても見出せなくて、なんとも苦しんだ国文学学生時代だったけれど、当時こういう本に出会っていたら、もう少し有意義に学生時代を過ごせたかもなあと思った。(最後まで読んだら、研究論文を元にまとめた新書だとわかった。)でも、中途半端な取り組み方ではこんなにたくさんの原典にあたれないだろうし、それはそれで苦しんだだろうな。

それにしても「つれづれ」「徒然」の意味、解釈の変遷たるや。