日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

1月16日(土) でも補助金は清く使われるべき

目と目の周りの痒み、目の周りの荒れと腫れがどうにもならなくなって、朝から眼科へ行く。先日行った皮膚科兼内科の「最前線」ぶりを目にしてから、アレルギーごときで病院にかかっては申し訳ないような気持ちで、じっとしていたのだけれど、そうだ眼科なら、と思ったのと、酷くなるばかりの痒みと皮膚に心が荒んでしまい、もうだめだ、と思い切って受診した。WEB予約をしていたこともあり思っていたよりはスムーズに受診でき、各種薬も処方してもらえた。さっそく目の周りに軟膏をぐりぐり塗り、テカテカさせながら店に戻る。

小雨のせいもあるだろう、でも、やっぱり緊急事態宣言というのは大きい。土曜とは思えない静かな町に、店を開ける。

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スタッフが休憩を取るために1時間だけ店番を交代したときに、それは起きた。突然、見知らぬ人達が現れ、動画を撮られ、インタビューを受けさせられた。細かなことを書いていると、なんとも言えない憤りと嫌悪感が蘇ってしまうので省くが、「柳ヶ瀬が」「県の事業で」と言われ名刺を出されたら、いつもお世話になっている方々のお知り合いかもしれない、それなら突然のことでも協力しないと申し訳ない、と思ってしまった、そんな弱みを突いてくるように、ぐいぐいと押し切られてしまった。数分で彼らが立ち去ったあと、まちの知り合いの方々に彼らのことを聞くが、誰一人として知らない、交流はない、と。「ここって何の店ですか?」と言っていたような、うちの店になんの興味もない人たちが、「県からお金が出ている」という事業のために、アポも下調べもなく、商店街で動画を撮っている。そんなことのダシにされたことが、だんだん、悔しくて悔しくてたまらなくなり、耐えきれず、彼らを追いかけた。「どこでどのように使うのかもきちんと説明がないし、インタビューがあるなんて聞いていないのにカメラを回されたし、他にどんなお店が出るのか説明もないし、うちにとってプラスとは思えないので、動画は掲載しないでほしい」言っている途中で彼は手をクロスさせ、あ、カットですねカットしますんで、と軽く言った。

強引な男性に押し切られてしまう感じ、というのも嫌だった。店を始めて以来、何度もしてきた嫌な思いだった。小さな店を始めたばかりの、今より10歳若かった女性店主は、(無意識的にでも)高圧的に振る舞いたい男性の餌食になることがしばしばあった。そこから少しずつ対処法を学び、なるべく相手を怒らせず、かといって自分は絶対に折れないやり過ごし方を会得してきたはずだけれど、まだ、駄目か。

自分自身に落胆し、自己嫌悪に陥りそうになっていたところ、「店長、今日は厄日ですねー」と笑いながら言うスタッフの声で、我に返った。「ほんとムカつく!」と言うと、みんな「店長ムカついてる!」と笑ってくれて、なんか、それでいいや、と思った。ムカついたり自己嫌悪したりしている時間が、今はもう、もったいない。