日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

10月22日(木) GOTO

やっぱり木曜はばたばたと過ぎてゆく。

文庫100均入替の日なので、スタッフに作業してもらいつつ倉庫で追加分を作っていると、もう昼に。一箱分で区切りをつけ(今回は「や」著者の箱。山本七平がたくさんあった)、いったん店に戻って、定休日に来ていたメールに対応していく。

雨が降り出す前に来てくださったpuharaさんが植木の剪定をしてくださる。秋口からポロポロと葉がこぼれて無くなってゆき悲しくなっていた一本の木について、きちんと生きてますよ、春が来れば芽吹くと思います、と言っていただけて嬉しい。もう冬眠していくので、と言われてハッとする。わたしはまだなんとなくニットを着られずにいた。

スタッフのお昼休みの間、店番に入る。木曜は、新刊書籍がまとめて届くことが多い。平凡社トランスビューから届いた本を順番に撮影し、新刊コーナーのレイアウトを変えながら、本を足し引きして並べてゆく。雨脚はだんだん強くなり、お客様の気配はない。寂しいけれど、作業はさくさくと進む。カウンター内側に積んでいた、ガラスケース行きの高額本も撮影してからガラスケースに並べる。昨日ようやく仕切り直したオンラインショップに載せてみようと思うけれど、どうなのだろう。『南氷洋捕鯨實況』とか。

4時になったので、安田屋家具店地下・カグチカへ。GOTO商店街について検討する緊急ミーティング。時間のない中だが何か考えたい、ということだったので、昨日ひねってなんとかまとめた資料も配っていただいたが、拙案はちょっとずれていた感じ。思いがけず「パブリックアート」ということについて考える機会となり、その難しさを思う。専門家のお話を聞いてみたい。

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途中退席し、店に戻りしばらくすると、彦根から半月舎さんが来てくださった。お会いしたのはいつ以来か…たぶん去年夏の京都マルイの古本市以来だから1年以上ぶりだ。遅い時間にも関わらずわざわざ立ち寄ってくださったのも嬉しくて、気づいたらものすごい勢いでおしゃべりしてしまっていた。古本屋さんと話すのは、本当に楽しい。ずっとずっと話していたくなる。

準備作業そのものは、日を追うごとに苦行に思えるようになってきてしまったけど、古本屋さんに会っておしゃべりするためには、イベントに出店するのが一番なんだよな。店をもっともっと良く育てていきたいけれど、井の中の蛙、裸の王様にはなりたくない。すごく迷っている。

閉店後、レジを締めたスタッフの驚きの声(売上が悪すぎる)を聞きつつ、斜め向かいのMITONO HAIRさんへ。昔から、髪を切ると、そこに溜まっていた分のもやもやがすっきりする気がする。