日日古本屋

岐阜の古書店・徒然舎店主の日乗です

6月6日(土) 「仕方ないですね!」

休業に入ってすぐ、ボンヤリしていた4月に了承した取材の件が、店舗再開が決まり準備でバタバタし始めた時期に突然動きだし困惑している。今日も開店前に電話で30分以上質問され、ぐったりする。改めて断ったものの、代わりが見つからないのでなんとか、と説得され、渋々翻弄されている。お受けした4月とは、あまりに状況が違うのに、なあ。

 

再開3日目、初めての土曜日。スタッフ一同、緊張して迎えた。15時〜17時はベテランスタッフSさんとわたしで店を担当する。やはりご来店は平日より多く、店の中と外の様子を常に気にしながら店番をする。お買取の持ち込みも1時間のうちに5件相次ぎ、息切れしながら対応をする。

ハラハラしてしまう場面も何度かあり、どうしよう、なにかお声を掛けないといけないかしら…と2人顔を見合わせたが、例えばマスクなしでご来店された若い男性は「ご自由にどうぞ」マスクを着けて入店くださり、お子様連れのお母様も気を遣ってくださった。そうしたひとつひとつが本当にありがたい。

満員のため外で待ってくださっていたお客様が、次に来られたお客様が入店されようとしたのを「カゴがない時は満員で、待たないといけないのですよ」と止めてくださったのが見えた。止められたお客様は驚いた様子だったものの、「そうですか、でも仕方ないですね!」と明るくおっしゃり、そのまま待ってくださった。

(こんなご時世なのだから)仕方ないですね!と受け止めていただけたことに、ほっとした。わたしたちも、仕方なく、手探りで対策をしていることを理解していただけたことが、本当に嬉しかった。

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一気に3か月分めくった、店頭のカレンダー